座席の向き

 国内国外、色々な場所に出張する機会がある。この8月末から1週間余り、イギリスに調査に出かけてきた。また、先週末は東京での学会出張だった。それぞれの場所で、列車に乗ることがある。

 金沢から東京に出張する際、北陸新幹線ができたことで本当に便利になった。昨日も帰りの新幹線をホームで待っていると、清掃員が手際よく車内清掃をし、椅子の向きを進行方向に変えていた。驚いたのは、最新の新幹線は座席の向きを一つ一つ変えるのでなく、自動で一斉に向きを変えることができるということだ。そうすれば、確かに清掃の時間が短くて済む。しかし、日本にいるとまるで椅子の向きを変えることが当たり前のように感じられるが、実はこれはヨーロッパに行くと決してそうではない。

 8月にイギリスで何度か特急列車に乗った。席は全て固定されていて、車内の中央部分から座席が向かい合って配置されているのだ。つまり、車両中央部には、日本で言うボックス型の向かい合った席があり、その他は進行方向に向かっている座席と、常に進行方向とは逆に向いている座席が並んでいるのである。だから、例えば指定席を取ったとしても、それが進行方向を向いているのか、それとも逆向きなのかは乗ってみないと分からない。どういうわけか、今回イギリスで乗った列車の指定席は全て進行方向と逆向きだった。

 でも、改めて考えてみれば、わざわざ座席を進行方向に入れ替えねばならない理由は何だろう。お客にとって逆向き(背中が引っ張られる感じ)が不快(不自然)だから、と清掃会社か鉄道会社が推測して、わざわざ全ての席の向きを入れ替えているのではないか。逆にイギリスで経験したような場合は、鉄道会社に言わせれば、私たちは座席の向きをこのように決めていますから、そのようにお座りください、と会社側の主張を押し通しているように思える。

 どちらがいい、とは一概には言えないだろう。ただ、日本の場合、相手の気持ちに合わせることがサービスと考えてきたのだろうし、一方イギリスの場合は、細かく客に媚を売るような発想ではない、ということだ。日本のきめ細かい「おもてなし」と言うこともできるかもしれないが、ただ、必要以上に相手に合わせてしまう危険性をも日本人の姿勢は秘めているようにも思える。イギリスのような自己主張が日本社会に足りないようにも、新幹線の清掃の様子を見て感じた。

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# by reparateur | 2017-09-17 18:39 | 旅行 | Comments(0)

6年ぶり

すっかりご無沙汰してしまい、もう忘れ去られているかと思いますが、今も金沢で細々と暮らしています。なんと、前回の記事投稿が2011年7月22日で、ちょうど6年前でした!これは全くの偶然ですが、久しぶりにログインしたら同じ日にちだったことに、驚いています。
今年の金沢、既に猛暑となっています。九州での豪雨も大変でした。皆さんの日々の生活が守られますように。

これを機に、またブログ再開しようかな。

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# by reparateur | 2017-07-22 17:31 | 日常生活 | Comments(0)

震災の爪痕

 昨日今日と、東京に出張してきた。意外にも涼しく、過ごしやすかった。東京に帰るのは、5月末以来なので、約2ヶ月ぶりだ。

 5月と比べると、街の雰囲気もだいぶ以前のような様子に戻りつつあるように思えた。特に夜になると気付くことだが、以前のように電気が明るすぎることはなかった。地下鉄の駅では消されている電灯もある。街の街灯ももはや全てを照らすことはないだろう。それでも、3月や5月に東京を訪れた時のような「暗さ」はないような気がした。この「暗さ」というのは電灯のことでなく、人々の表情や活気のことである。

 如実に震災の影響を感じたのは、電車や公共施設内の空調だ。以前なら、電車やビルの中に入ると寒いくらいの冷気が充満していた。猛暑と共に冷房の使用状況も度を越えていき、却って車内や室内が寒いくらいだった。ところが、今回電車に乗っていたら、なんとうっすらと汗をかいた。冷房は入っているのだが、恐らく28度前後の高い温度設定になっているのだろう。夏に電車に乗って汗をかいたのは初めてではなかろうか。過度の冷えすぎは体にも良くないし、環境にも決してよくない。だから、過ごせる範囲で冷房を弱めることはいいことではないか。問題は、冷房を我慢して熱中症になることだから、水分補給を多めにすることが必要だろう。

 それと、今回目にした印象深い光景は、東京タワーの尖塔が曲がっていたことだった。地震で曲がったとニュースでは知っていた。それが、今でもそのままになっているとは。節電もそうだが、地震の爪痕がまだまだ残っていた。改めて、震災の深刻さを感じた。
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# by reparateur | 2011-07-22 23:52 | 日常生活 | Comments(5)

早くも梅雨明け

 北陸は昨日梅雨が明けたそうだ。平年より15日も早い(昨年からも8日早い)とかで、真夏の暑さが連日続いている。節電だからと言って適度に涼をとらないと、熱中症になるそうだから(実際にある知り合いは夜中に熱中症になったそうだ)、皆さん気をつけましょう。

 昨日の夕方は、久々にプラネタリウムに行った。4歳になる娘が最近幼稚園の遠足でプラネタリウムに行ったそうで、以前は暗いから怖いと言って中に入りたがらなかった娘も、1度経験したことで自信がついたようだ。だから、もう一度見たいと言う。そこで、家の近所にある公営児童施設に設置されているプラネタリウムに出かけることにした。

 擬似空間とは言え星空を眺めながら、宇宙に思いをはせることのできるドームは実に魅力的な場所だと改めて思った。小学校低学年の一時期、天文学者になりたいと思った頃もあった。そんな幼い夢を今更ながら思い出した。しかも、この公営プラネタリウムは無料で入れる。何故こんな魅力的な場所にもっと通わなかったのだろう、と今になって後悔し、もっと頻繁に、時間がある時はまた見に来ようと心に誓った。

 せっかく夏の星座について昨日プラネタリウムで学んだのに、あいにく夜は雲が多くてはっきりとは星座を眺められなかった。でも、夏の夜に外で涼みながら星を眺めることが、この夏の習慣になるかもしれない。
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# by reparateur | 2011-07-10 15:33 | 日常生活 | Comments(2)

せめて希望を語りたい

 ご無沙汰しております。
 3か月半ほど、お休みしておりました。東日本大震災の影響が余りに大きく、発生後しばらくの間というもの、私自身この問題にどうしたらいいのか正直分かりませんでした。2月3月に行ってきたアメリカ調査のことも書く気にもなれず、被災地の方々の力になれない自分を歯がゆくも感じていました。

 この3か月、事態は決して好転しているとは言い難く、原発問題も中々収束する様子が見られません。政治も混乱し、不安を掻き立てる出来事が続いています。心が暗くなるような話題が多いことに、嫌気がさしてもきました。

 せめて私ができることと言ったら、如何にこの国に生きる我々が希望を抱いて生きていけるか、その環境作りをすることのように思います。私自身教育に携わる者として、学校現場で若い世代が生きる希望や喜びを見出していけるようなことを語っていかねばならないと肝に銘じています。若い世代が希望を持って社会に羽ばたいていくことが、この社会をより住みやすい場所へと変えていくことができると考えています。

 
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# by reparateur | 2011-07-05 00:19 | 日常生活 | Comments(1)

同じ島の中で生きる

 おとといから昨夜の朝方にかけて、金沢では雪が舞った。3月も終わりに近づいているというのに、今年はいつも以上に雪の量が恨めしく感じられる。今金沢で舞っている雪が東北地方でも舞っているかと思うと、余計胸が締め付けられる。
 こんな寒い空気の下で、燃料も底を付き始めている被災地の夜は相当寒いだろう。無事夜を乗り切ってほしいと、ただ今の僕には祈ることしかできない。映像で映し出される津波で荒れ果てた街、その荒れ果てた街で必死に家族を探している人たちや避難場所の体育館で寒そうに暖をとっている人たちの様子を目にする。同じ島でこのような信じられない光景が繰り広げられているのだ。金沢での生活だけを見ていれば、以前と変わらない平穏な生活が続いているというのに。
 自分のできることはそう多くはない。しかし、せめて心はいつもつながっていることを意識して過ごしたい。
 被害に遭われた方々の1日も早い回復と地域の復興を、切に祈っています。
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# by reparateur | 2011-03-19 10:23 | 社会問題 | Comments(3)

帰国しました

 日曜に、無事アメリカより帰国しました。今回は向こうで色々な人に助けられ、また調査に関しても予想以上の成果を得ることができ、大成功の出張でした。金曜に帰国のため空港へ向けて出発する時には、正直言って、まだ帰りたくないという気持ちに襲われました。

 体の方は、1週間の滞在でようやく後半時差にも慣れてきたかと思いきや、今度は日本に帰ってきて再び時差の問題と嫌でも向き合わねばならず、まだ体がついてきてない感じです。

 途中、五大湖のいくつかの上空を飛びました。海のように広い湖ですが、それでも半分以上凍っていたのには驚きました。アメリカは本当に広く、北の方は凍えるほどに寒かったですが、南(帰国時がヒューストン経由)では半そでで過ごしている人もいるくらいで、コートを着ていると熱いくらいでした。

 色々ご紹介話がありますが、追々書かせていただきます。
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# by reparateur | 2011-03-08 07:08 | 旅行 | Comments(4)

峠を越えて

 すっかりここしばらくは晴天が続き、ここ2,3日であれだけ積もっていた雪も、まるでなかったかのように消えてしまった。このまま一気に春が来てくれればいいのだが、恐らくそういうわけにもいかず、まだ何回かは雪が舞うこともあるだろう。しかし、もう1月末のような大雪に見舞われることもなかろう。季節の移り変わりを肌で感じられる日々である。

 何度も書いていることだが、職場からはとてもきれいに富山との県境の山々が見える。雪をかぶった稜線がはっきりと浮かび上がる光景は何度見ても美しい。山々の一番高い頂は今でも真っ白で雪深い様子が伺える。東京などの大都会にも大きなビル郡が立ち並ぶのに、山々を美しいと感じてビル郡をそう感じないのは、山々が自然の発露だからだと思う。そこに様々な自然の命が宿っている。私たちをも包み込んでくれるような暖かさを感じる。一方のビル郡は、その大きさ、高さ、形などに圧倒はされるけれど、私たちを包み込むというより、見下ろしているような印象を持つ。所詮、人工物は自然の雄大な力にはかなわない。

 ニュージーランドの大地震も、逆の意味で自然の大きな力の前に人間が非力であることを感じさせられた。1人でも命が助かることを願う。
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# by reparateur | 2011-02-24 00:37 | 日常生活 | Comments(4)

娘の名言

 娘も昨年12月で4歳になって、おしゃべりも上手になった。通っている幼稚園も、毎日楽しいようだ。

 髪の毛も伸ばして背中の3分の1が隠れるくらいまでになったので、髪をゴムで結ぶ機会も増えた。上の2人は男の子だったし、僕自身も今まで長髪にしたことなどないため、髪の毛を結ぶという経験をしたことがない。妻は現在非常勤の仕事をしているが、朝早く出かけるため、幼稚園のバスまで送るのは基本的に僕の仕事だ。妻が時間のある時は娘の髪を結んでくれるが、先に仕事に行かねばならない時や娘が寝坊した時は結ばないで出かけるか、僕が結んであげなければならない。しかし、中々うまくは結べないのだ。結び方がゆるかったり、うまく束ねられなかったりすることが多い。だから、僕が髪を結ぶことは娘には不評だ。

 ある朝のこと、妻が髪を結べなかったので、僕が結ばなければならなかった。しかし、娘は結ばなくていいと言う。そして、ゴムを幼稚園かばんに入れようとした。先生に結んでもらうからいい、と言うのだ。
 僕は娘に言った。「先生、忙しいでしょ?結んでもらうのは悪いよ」
 すると娘にこう反論された。「ううん、忙しくないよ。だって、先生いつもみんなと遊んでるもん!」

 なるほど、子どもにとって大人が一緒に遊んでくれるということは、忙しくないことを意味しているんだ。先生が子どもと一緒に遊ぶのもお仕事なんだよ、と心の中で思ったが、「いいよ、パパが結ぶよ」とだけ言って頑張って髪を結んだ。
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# by reparateur | 2011-02-10 23:14 | 日常生活 | Comments(5)

雪の生活の理想と現実

 大雪が降ったのがちょうど1週間前。しかし、先週は半ばから気温が上がり、晴れ間も見られるようになった。だいぶ春らしい空が金沢でも覗けるようになったので、ほっとしている。私の職場からは、雪をかぶった山々の稜線をはっきりと仰ぐことができ、自然の造形美にはしばし目を奪われる。また、雪をかぶった家々の立ち並ぶ風景は、雪国らしい静かな時間の流れを感じることができて、僕はとても好きだ。

 しかし、雪のある光景は決して美しさばかりではない。道のところどころにある残雪が残って氷となり、路面を滑りやすくしている。だから、道を歩く時は余り大胆には歩けない。万が一、氷を踏んでしまったら、一瞬で尻もちをついてしまうだろう。現に、僕も2度は実際に滑って転び、転ばなくても滑った経験は数知れずある。氷は透明なので、よく目を凝らさないとつい見過ごしてしまう恐ろしさがある。だから、まるでペンギンのように、一歩一歩確かめるように足を踏み出す歩き方を、いつの間にかするようになっていた。

 戦後のベストセラー『山びこ学校』という本の冒頭に、「雪」(石井敏雄作)という詩がある。

 雪がコンコン降る。
 人間は
 その下で暮らしているのです。

 という僅か3行の短い詩だが、山形県の寒村で育った中学生の作ったこの詩には、その地で暮らす人々の苦労や努力が込められている。そのことを、この冬を過ごしたことで実感したような気がする。(勿論、もっと雪深い土地の苦労はもっともっと辛いものだろう)

 春が待ち遠しい。
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# by reparateur | 2011-02-06 19:08 | 日常生活 | Comments(4)


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